RPAはノンプログラミングと世間では言われています。その通り、プログラムコードを書く必要はありません(イレギュラーな処理を行う場合に、どうしても書かざるを得ない場合もあります)。
コードを書かなくてもよいですが、プログラムの考え方をおさえておいたほうがよいでしょう。ロボットの作成を行うときに、この考え方が必ず役に立ちます。
ここではプログラムの3つの考え方、「順次」、「繰り返し」、「分岐」についてご説明します。
順次
順次とは、判断や同じことを繰り返すような作業がない手順です。
日常生活での例
冷蔵庫からペットボトルを出す場合は以下の手順です。
- 冷蔵庫を開ける
- ペットボトルを出す
- 冷蔵庫を閉める

パソコンの作業の例
パソコンへログインする場合は以下の手順です。
- IDを入力
- パスワードを入力
- ログインをクリック
繰り返し
ある一定の回数になるまで、同じことを繰り返す手順です。繰り返す回数は、1回の場合もあれば、複数回の場合もあります。
日常生活での例
棚から皿を5枚出す場合は以下の手順です。ここでは5枚まとめて出すという考え方はしていません。
2の皿を出すという作業を5回行います。
- 棚を開ける
- 皿を出す
- 棚を閉める
ここでのポイントは棚を閉めるという作業は繰り返しの対象にしてはいけないことです。ロボットを作成することに慣れていない場合、棚を閉める作業を繰り返しの対象にしがちです。
繰り返しの対象にしてしまった場合、1回目の皿を出すのあとに棚を閉めるが行われます。そうすると2回目の皿を出すのときに棚が開いていません。

パソコンのエクセルでの作業の例
エクセルにはシートが5つあり、各シートのA1のセルの内容を確認する手順です。
2と3の作業を5回繰り返します。
- エクセルを開く
- シートを選択する
- A1のセルを確認する
- エクセルを閉じる
ここでポイントはエクセルを閉じるという作業を繰り返しの対象にしないことです。
繰り返しの対象にしてしまった場合、1回目のA1のセルを確認するのあとにエクセルを閉じるが行われます。そうすると2回目のシートを選択するときにエクセルが開いていない状態になってしまいます。
分岐
条件に沿って判定を行います。判定後に行う作業が枝分かれしている手順です。枝は2つの場合もあれば、それ以上の場合あります。
日常生活での例
帰宅後に部屋の中が寒かったらエアコンをつける場合は以下の手順です。
- 玄関のドアを開ける
- リビングに入る
- 部屋の中が寒いか?
寒い→4へ
寒くない→4へ - エアコンをつける
- なにもしない

パソコンのファイルの作業の例
フォルダの中にcsvファイルがあったら、別のフォルダへコピーする場合は以下の手順です。
- フォルダを開く
- XXXX.csvというファイルがあるか?
ある→3へ
ない→4へ - 別のフォルダへコピー
- なにもしない
まとめ
プログラムの3つの考え方について説明しました。
